2月のワークショップのテーマは茶室建具でした。


前日まで徹夜で茶室について調べ、資料を作ったのですが、
社長が途中から全然違う話を始めて、資料の出番はなく・・・
残念でしただ、いい話でした!


そこでの話を少し紹介します。



「茶室建具というと、特別なイメージがありますが、そんなことはなく
茶室には障子もあり襖があり板戸がありますが、住宅にも障子があり
襖があり板戸があります。」

「建築の方は詳しくないのですが、茶室は、そんなに大きな建物ではありません。
そこに普通の住宅の建具を持っていったらバランスが悪いですね。
その繊細さにあった建具、あえて茶室建具というならそんな建具の事を言うのだと思います。」



「部材の寸法が1mm違うと、イメージが全く変わってきます。
1mmを大事に考えると、その場にしっくりした建具ができるかと思います。」
「建具を考えるとき、本当は原寸が理想です。私は1/10で書いていますが、
CADは使えないので、ドラフターで書いています。」

(手書き派の参加者の方がいて、社長と意気投合しまていました。)



「すべて一律で考えずに、背の高さや茶室の雰囲気で調整していくと良いと思います。 」



何度も何度も現場に行って、そこで感覚を身につけるしかないのだと痛感しました。



茶室の鴨居ミゾについて

以前、住宅の建具の厚さは鴨居や敷居のミゾで決まるという
話を紹介しました。

普通の住宅は、溝が21mm島が12mmで建具の厚さが30mm。

それに対して茶室は、溝が15mm島が12mmで建具の厚さが24mm。
または、溝が15mmで島が9mmで建具の厚さが21mmとする事が
多いです。


現場の職人さんたちは尺貫法で呼び

溝15mm・島12mmを4/5(よんごう)(4分と5分)
溝15mm・島9mmを3/5(さんごう)(3分と5分)

といいます。

[PR]
# by takahashi-tategu | 2017-02-08 11:14 | 口伝 ~代々伝わる建具職人の心~ | Comments(0)

先日、神戸の竹中大工道具館へ行ってきました。


大学の教授で茶室の本も沢山書いていらっしゃる
中村晶生先生の講演「日本の伝統建築の真・行・草」と
先生と大工の升田志郎棟梁の対談を聞くためです。


会場は熱気にあふれ、作業服を着ていなくても大工さん
だとすぐにわかる眼光鋭い大工さんも大勢来ていました。

立ち見の方も大勢で会場に入りきらない程でした。




今回の口伝のコーナーは、そこでの話を少しご紹介します。


「草のパラッとした表現をするのにいかに技と感性をそそぐか?」


「真があって行があって草がある」


文字も楷書があって行書があって草書があるように
茶室だけ勉強しても駄目。基礎をしっかり学ぶ事が大事。


先生の推測との前置きがありましたが、利休は自分で墨付けも
できて柱の木割もわかっていた。その上で木割という比率ではなく
不特定の草の空間を作りだしたのではないか、との事でした。


中村先生の本は会社にもあり読んでいたのですが、
ご本人からお話を聞くのはまた格別でとても濃い時間でした。


[PR]
# by takahashi-tategu | 2017-02-08 11:12 | 口伝 ~代々伝わる建具職人の心~ | Comments(0)


「同じ形でも違う」

普通の障子、同じように同じ形で作っても違ってくるのです。


どこが違うのかはっきりとは言えないのですが、佇まいが
違います。

その違いは、社長いわく・・・

「こしらえる時の気持ち」なのだそうです。

長くきれいに使って欲しいな・・・と思いながら作ると
ここはもう少し丈夫にしよう、とか、仕上げる前に
鉋の刃を研いでおこうという事になるそうです。

この気持ちを大事に、来年も精進しようと思います。
[PR]
# by takahashi-tategu | 2017-02-08 10:54 | 口伝 ~代々伝わる建具職人の心~ | Comments(0)

ためして入れる

新潟の方言かもしれませんが、加減をみながら組むとい意味で、
社内でよく使う言葉です。


先日、岡山からのお客様より、香川の美味しいうどんの話を
聞きました。


香川で美味しいうどんのお店では、
湿度やお天気でやり方を微妙に変えているそうです。
これは、建具も一緒でしょ?と。
社長も大きく頷いていました。


マニュアルはなくて、
失敗を繰り返して、感覚で覚えていくしかない。
建具を組むときも、木を触りながら、ためして入れる。


どの世界も同じですね。

[PR]
# by takahashi-tategu | 2017-02-08 10:52 | 口伝 ~代々伝わる建具職人の心~ | Comments(0)

9月に開催された「ふるさとしばた職人祭り」
沢山のご来場ありがとうございました。

毎年恒例の職人体験では、マイ金鎚を持ってきてくれた小学生
もいて、楽しい2日間となりました。


そこで、建具をいくつか展示したのですが、
今年のダントツ1番人気は・・・
枠はこげ茶色で、スリと透明の2種類のガラスが入った格子戸。


花子とアンの花子さんが最初に勤めた出版社にあるような、
雰囲気のある格子戸です。


真ん中だけ透明ガラスになっていて、外側はスリガラスです。


旅先で、このタイプのガラス戸を見たことがありましたが、
額をつけて、とめているわけでもないので、どのようにして
ガラスを入れたのか??? 謎でした。


答えは・・・
片面の縦格子が、束(つか)になっていて、外せるようになっており、
ガラスを入れながら、束をとめていきます。

社長に、「意外と簡単ですね。」と言うと、

「建具は、一生使うものだから、もしも、の時を考えて作ることが大事。
お客さんの、10年後、20、30、40・・・年後を考えて、よその建具屋さんが
修理しても、わかりやすく、簡単にできるようにしている。」との事でした。





[PR]
# by takahashi-tategu | 2017-02-08 10:50 | 口伝 ~代々伝わる建具職人の心~ | Comments(0)