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ディスカッションのコーナーでの質疑応答 です。




①世界一軽い木で建具を作ってみたいのですが。



軽いということは、建具の開閉がしやすくてお年寄りには良いと思います。


作るときは、ホゾ穴が崩れやすいので組むというよりは、接着にしたり


方法を変えた方が良いと思います。




②家1軒分を同じ丸太でできますか?



丸太1本、大きさにもよりますが1.8石から2.3石。


建具50から70枚の大きな住宅でもまかなえます。




③木取りの時、障子や格子戸の桟はどうやってとりますか?



障子や格子の桟など細いものは、最後にとります。


無駄なく木を使いきるために、大きな長いものを先に、


小さいものや、細いものは後にします。



また、色が悪いところなどは、襖の中子にしたり、


塗装をする建具にしたりして、なるべく捨てるところの


ないようにしています。


by takahashi-tategu | 2015-03-27 13:05 | ワークショップ | Comments(0)

最後に、木表と木裏の話です。



ここでは、遠藤ケイさんが、「ちゃぐりん」という子供向けの雑誌に


日本の手仕事を紹介するコーナーがあり、そこで建具師として


書いて下さった文と絵を使わせてもらい説明しました。



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木表は、丸太の外の方で、木裏は中。


小口を見ると、盛り上がっている方が木表です。




角の部材になって、小口を見ても、どちらが盛り上がっているかわからず、


木表か木裏かわからなくなった時は、柾目の方よりも、木目の方を見ると


わかりやすいです。



木目で、目が浮いている方が、木裏。


目が沈んでいる方が、木表です。



指でさわってみて下さい。



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うちの会社では、建具を作る時、木表を全部、外側にもってきます。


遠藤さんもイラストで書いて下さっていますが、建具を1本の木と見ています。



その方が自然で木が喜んでいるような気がします。



先ほど言いましたが、木裏は目が浮いているので、


雑巾で拭いたとき、ささくれが出やすい。


そんなことからも、木表が外が良いのかなと思います。




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しかし、木表ということは、白太であることが多く


赤太より柔らかく、固い赤太を外にもってくる


ところもあります。



それは、その会社のやり方で良くて、大事なのは


外なら外で統一することだと思います。




節があったりして、当社でも木裏を外にもってくることもあります。


木を無駄にしなかったり、それで、見た目の調和がとれれば良くて、


何でもかんでも一律にというのは嫌だなと思います。









by takahashi-tategu | 2015-03-27 12:02 | ワークショップ | Comments(0)




次は木取りの話です。


丸太を割った 幅40cmx長さ4m20 の板を適材適所に


切り分けていく作業です。








私が親方に教わったのは、


「木取りが終わると、だいたいの仕事は終わった」


ということ。



この木取りで、建具の出来が決まると思います。




山にたっている木を見てわかるように、木は末広がりになっています。



だから、もちろん木目もまっすぐではなく、斜めになっています。



まっすぐの木目をとりたい時、どうすればよいか?




端からではなく、赤太と白太の境目から木取りします。


ここが、一番木目がまっすぐで、きれいな部分です。



境目に狙いをつけて、その木目に応じて少し斜めにして


割っていきます。



いい加減なようですが、これでまっすぐにいきます。



この良い部分を、4枚建具があったらその真ん中にくる


框にもっていきます。一番目立つところ。



框とは、建具の縦の部分ですが、この長いところをとるのが一番大変なので、


ここから取ります。



他の横桟は、短いので、節をよけたりしてとっていきます。




同じ丸太からとれた木を木取りすると、同じような色や木目の建具になります。



木取りをうまくすることで、安い木もとてもきれいな建具になります。


そこが、楽しいところです。





建具の部材名称


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by takahashi-tategu | 2015-03-27 11:52 | ワークショップ | Comments(0)

建具材とは? 



建具に使う材木と、家をつくる材木は違います。



丸太の使う場所も、丸太の挽きかた方も違います。



ただ、丸太のどこを何に使うのか?は、色々なケースがあり、


その丸太の特徴や何に使うのかで多様です。


ここでは、一般的な話をします。



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1本の丸太 (山にたっている木)があると、


下から1番ころ、2番ころ、3番ころ・・と呼び


1番ころは、下から3尺(900mm)くらいを切ります。



ここは、建具の腰板にします。


直径も大きく、力がかかっているので、複雑で面白い木目がでます。



芯をはずして、割っていきます。その時に番号をつけて


同じ丸太からとった事がわかるようにします。




次の2番ころは、6尺くらいを切り、ここは天井板にする事が多いです。




建具材は3番ころ、4番ころ です。



4mか、4m20cmに切ります。



昔は12尺 3m80cmでしたが、今は建具の背が高くなったので、4m20cmが多いです。




そこから上、家をつくる材料をとります。




ただ、最初にも言いましたが、大工さんがお寺をたてる時など、


もっと下から5mで切る事もあります。


お寺は3間とか、大きいので。



だから、すべて同じではなくその丸太や、どの現場に使うのかで


使い方が決まります。




その木が一番引き立って、活きる方法がいいと思います。




また、材木は石(こく)という単位で取引します。 


今は 立米 (m³) も多くなりましたが。




1石=1尺x1尺x10尺



だいたい、1石で障子が15枚ほど出来ます。




石x3.6=立米 です。




ただ、1石買ったらすべて使えるえわけではなく、3割はヒビや節で使えません。


多めに計算すると良いです。









by takahashi-tategu | 2015-03-27 11:21 | ワークショップ | Comments(0)

3月の建具ワークショップのテーマは、「建具に使う材木」でした。




紙を使った作家さんや、インテリアコーディネータの方、大学生・・・・と


皆さま、ご参加ありがとうございました。



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以下、ワークショップの記録です。



まず、材木の種類について。


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黒っぽいものがウォールナットです。


洋間のドアに使います。高級感があり固く、塗装の仕上がりも良いです。


重く狂いやすいのが難点です。




こげ茶色の木目の細かい木がタモ。北海道のタモです。


固くて色がおしゃれで、洋間にも和室にもあいます。


木痩せをおこしやすく、組むと口があいてくるのが難点です。




少し黄色っぽい木は、米ヒバです。


木目のつまりもよく、狂いにくく、建具には使いやすい木です。
水に強く、外部にもつかえます。


(紙すきをする参加者の方が、紙すきの道具を米ヒバで作ったと言っていました。)



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白っぽいのは、スプルスです。


やわらかく建具を作るとき加工しやすい木です。


和室の造作材が白っぽい時(ヒノキなど)、合わせやすいです。




少し赤みのある木は、米松です。


長く時間がたつと、もっと赤みが強くなりいい色になります。


難点はヤニです。必ず脱脂が必要。


ただこの脂気が水に強く、玄関など外部の建具に向いています。





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少しくすんだ黄色っぽい木は、青森ヒバです。


現在とても少なく、貴重な材料。


水に強くお風呂に使います。


建具では、玄関に使い、千本格子にするとこの渋い色がいい感じで


落ち着いて高級感のある仕上がりになります。




白っぽいものは、ヒノキです。匂いでわかると思います。


これは木曽ヒノキで国産材では最高級の材料です。





次の少し赤っぽい材料はサワラです。


色がきれいで、昔は沢山流通していてよく使いました。


難点はヤニです。小口からヤニが出て敷居につき開閉がしにくく、


障子やガラスが入った建具ですと、そこにヤニが染みのようにつく事もあります。




次は、この3つ。


実は全部杉です。



1つ目は、天杉と呼ばれる秋田杉の200年から300年の杉。


国有林がほとんどで現在伐採禁止になっているため、流通量が非常に少ない。


やはり、杉の王様の風格があります。




2つ目は、新潟の杉です。


秋田杉に負けないほど目がつんでいて、200年くらいの杉です。


今は、少し黒っぽいですが、時間がたつと淡いピンク色になり非常にきれいです。


私は、地元の木のいうこともあり、この杉が一番好きです。



木目がちょうど1分(3mm)ほどで、遠目がきいて、とてもきれいです。


私のように木目好きなに人は、天杉ほど細かいものより、おすすめです。




3つ目は、150年ほどの秋田杉です。



今、沢山流通しているのがこの杉です。


天然の杉もあるし、植林もあります。植林だって人が植えたというだけで、


良い杉ももちろんあります。


天然だから良いとか、植林だから劣るとかいうことはありません。


実際見て、良いと思うものを選びます。


by takahashi-tategu | 2015-03-26 10:50 | ワークショップ | Comments(0)