<第30回> 簾戸の「すだれ」はどのようにして入れるのか?

先月21日から24日に開催された三渓園での日本の夏じたく。
四日間に渡り沢山ご来場頂き、ありがとうございました。


「簾戸の楽しみ方」という講座も行いました。
社長が20代の時に作った約40年前の簾戸を表具屋さんからお借りして、
それを見ながら、簾戸を使い込む楽しさについてお話をしました。

やはり40年ものの簾戸は年月を経た重みがあり、会場でもいぶし銀の輝きを放って
いました。

長く使い込みその変化を楽しむためには、修理できる作り方である事が必須です。
簾戸の中のすだれも、修理ができるよう取り外しできる作りになっています。


では、どのようにして「すだれ」を入れているか?というと・・・・


「ためして入れています!」と社長が言うと、皆さん、一瞬きょとんとされました。


すだれを少し曲げて木枠のミゾに入れる実演をしてみると「なるほど~」という声が。


すだれが入っている桟と桟の間にすだれの厚み分のミゾがあり、まず下からすだれを入れ
上のミゾには、すだれを少し曲げて入れます。


その後、小さな釘でとめるので接着剤で固めてしまう事なく固定できます。


その後、「ためす」は方言か?という話題になり「ためすは横浜でも使います、方言ではありません。」
というご意見もあり・・・


辞書で調べたのですが、「撓ます(たわます)」という意味でしょうか。
ただ、その意味だけではなく、木を組む際、木の固さ等を加減しながら作業する時も使うので
力を加減しながら、「試しながら」・・という意味かもしれません。

きっと、色々な職種、会社において微妙な動作を伝える言葉があるのでしょうね。
面白いですね。




簾戸を通る風は何故涼しいのか?

簾戸をつけて下さったお客様から、
「簾戸を通る風は涼しく感じるわね。」と言って頂く事が
多いのですが、その理由を説明出来ずにおりました。


先日、「きっと簾戸もそうだ!」と思うことをテレビで見ましたので
ご紹介します。


温泉の源泉は温度が高く、それを下げる為に原始的な方法であることを
しています。それは何でしょうか?

というクイズ。


答えは、「竹に源泉をかけて温度を下げている。」でした。

沢山枝のある竹は、表面積が多くそこを通ると温度を奪われて
お湯が冷めるそうです。


簾戸も、竹や葭などの何本もの細いものの間を風が通りぬけて
涼やかな風になるのですね。


俳句に「葭障子 細身の風の 来たりけり」(草間時彦)
があります。

細身の風。なんとも心地よいぴったりな言葉ですね。 


by takahashi-tategu | 2017-02-08 11:23 | 口伝 ~代々伝わる建具職人の心~ | Comments(0)