<第5回> 「簾戸鑑賞マニュアル」

美の壺を真似して、簾戸鑑賞マニュアルを書いてみました。

■壱のツボ
「良い簾戸とは、パッと見た時、清々しい存在のものである。」

・スカッときれいに納まった細部
・たるみなく、ピンッと張ったすだれ
・桟と桟の間に、すだれを編む糸が均等にピシッと入っている
同じように作っているのだけど、細かい所が雑なものは、
ボンヤリとした涼しそうじゃない簾戸になるような気がします。

■弐のツボ
「長く使い込んで簾戸の魅力を堪能する。」


簾戸に使う、萩・葦・ゴギョウ・竹ヒゴ は、年月が経つほど、色に深みを増して、良くなります。葦は艶も出てきます。

木枠の杉の色も同じく、味がでて良い感じになってきます。

・いつまでも細部がしっかり納まるように、継ぎ手を工夫。
・板が時間を経た後、美しく光るように、手鉋で仕上げる。
・すだれがピンと張るように、でも張りすぎて弱くならないように、糸の太さ、編み方、張り方を微妙に調整。

・・・というように、
後々の事を考えて、手間をかけて作ると良い簾戸になります。

■参のツボ
「街で、映像で、簾戸の粋なデザインを味わう」
簾戸は、夏だけの建具という事で、解放感や、遊び心のある粋なデザインのものが多いです。

・透かし彫りを楽しむ

 夏の定番である千鳥、鮎 の他にも、川蝉、カタツムリと朝顔、撫子、風鈴、夏野菜、風鈴、故郷の海の風景etc ・・沢山あります。

・飾りの竹の入れ方、種類

黒竹や煤竹、晒し竹などを入れて、解放感ある涼しげな雰囲気を作ります。
以前、お茶室で、矢竹という細く美しい竹を使いました。

横、縦、斜め。太いのを1本、細めを3本。互い違いにしたり、引手に入れたりもします。

街で簾戸を見つけたら、じっくり見てみて下さい。

映像では・・・・大杉蓮さんが出ているめんつゆのCMや、ソフトバンクのCMにも簾戸が出ています。
「小早川家の秋」という小津安二郎監督の映画に、簾戸が沢山出ています。





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by takahashi-tategu | 2017-02-08 10:13 | 口伝 ~代々伝わる建具職人の心~ | Comments(0)