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簾戸展示会

6月6・7・8日と日本橋のブリッジにいがたにて


簾戸展示会を開催しました。



ご来場の皆様、ありがとうございました!



日本橋での展示も11年目になり


「今年も、新潟から木の香りをつれて夏が来たね。」


と声をかけて下さる方もいらっしゃって、


再会あり、新しい出会いもあり・・・の充実の3日間となりました。



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上の写真は、最終日にインテリアの仕事をしている若い女の子が二人


「簾戸の事を知りたい。」と来てくださり社長のレクチャーを


受けているところです。



社長も「若い子が簾戸に興味を持ってくれるなんて・・・嬉しいな~。疲れも吹っ飛んだよ!」


と感激していました。




今年は、彫師の酒場先生のお話会も開催しました。


御年81歳。流れるような粋な彫りは圧巻です。


弊社では、簾戸の透かし彫りをお願いしていますが、仏像や社寺仏閣の彫刻も手掛けておられます。




職人とは?



作家とは?



芸術家とは?



プロとは?



これからの伝統工芸はどうなる?



興味深い話の数々。


参加の皆さんからも、真剣な意見や質問が飛び交いました。





酒場先生のお話を少し紹介します。



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『仏師は職人から出てきたように、芸術家は元々は職人から。



職人は目に見えないところ、他人から見ればつまんないようなところを


追及するところがある。それで貧乏が多いのかもしれない。



昔は、誰かしら、売る手伝いをしてくれる人がいた。


だから貧乏でもやってこれた。



今は職人がしなくてはいけない時代になった。


作るだけではやっていけない時代になった。




日本は戦後、技術、技能だけじゃやっていけないと、むしろ技術をばかにして


効率や、見栄えを求めてきたところがある。



それで技術が廃れてしまった。


例えば・・壁を簡単に作るようになり、木舞屋や泥屋がいなくなった。



(そこで、酒場さんが東京土建の会長をしていた時、行政に働きかけて、


東京カレッジという職人を育てる学校を作ったそうです。)




最後に、伊勢神宮の修理の際、活躍した人の話をしてくれました。


東京のペンキ屋さんの息子さんだそうです。




今は、職人が少なくなってきている。


その地域の職人だけでは、新たに建てたり、修理したりできない事が多い。



それなら、このペンキ屋さんのように全国から熱意あるものが集まればいい。




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高橋建具の職人さんも社長はじめ、60歳を超えてきました。


建具だけではなく、彫りや表具や漆など、職人さんは高齢化してきて、


こんなに素晴らしい技術が途絶えるのはもったいない、と心配でした。



このお話会で、一筋の光が見えました。



日本全体で考えればいい。



職人や伝統工芸に関する団体も沢山あるので、


それぞれが柔らかく関わり、技術を教えあい、技術を提供する場を


共有しあっていけばいいのかな・・と思いました。




また、酒場先生を囲んで集まる機会を作ろう!と参加の皆さんで


盛り上がり、会場から、二次会へ突入しました(*^^*)




これからが楽しみです。


どうぞ、興味のある方は是非声をかけて下さい!


by takahashi-tategu | 2015-07-02 08:56 | イベント・お知らせ | Comments(0)