2015年 03月 27日
建具ワークショップ 建具に使う材木④ 木表・木裏
最後に、木表と木裏の話です。
ここでは、遠藤ケイさんが、「ちゃぐりん」という子供向けの雑誌に
日本の手仕事を紹介するコーナーがあり、そこで建具師として
書いて下さった文と絵を使わせてもらい説明しました。
木表は、丸太の外の方で、木裏は中。
小口を見ると、盛り上がっている方が木表です。
角の部材になって、小口を見ても、どちらが盛り上がっているかわからず、
木表か木裏かわからなくなった時は、柾目の方よりも、木目の方を見ると
わかりやすいです。
木目で、目が浮いている方が、木裏。
目が沈んでいる方が、木表です。
指でさわってみて下さい。
うちの会社では、建具を作る時、木表を全部、外側にもってきます。
遠藤さんもイラストで書いて下さっていますが、建具を1本の木と見ています。
その方が自然で木が喜んでいるような気がします。
先ほど言いましたが、木裏は目が浮いているので、
雑巾で拭いたとき、ささくれが出やすい。
そんなことからも、木表が外が良いのかなと思います。
しかし、木表ということは、白太であることが多く
赤太より柔らかく、固い赤太を外にもってくる
ところもあります。
それは、その会社のやり方で良くて、大事なのは
外なら外で統一することだと思います。
節があったりして、当社でも木裏を外にもってくることもあります。
木を無駄にしなかったり、それで、見た目の調和がとれれば良くて、
何でもかんでも一律にというのは嫌だなと思います。