2014年 12月 30日
建具の向こう
今日、新発田出身の版画家・林美紀子さんが会社に
来て下さいました。
今年の日本橋の簾戸展示会に立ち寄って下さって、
同じ新発田ということもあり、林さんの作品を建具に・・・・
という事になりました。
試作品を最初に見たときは、全く想像とちがって
どう言ってよいか?わからなくなってしまった
のですが、ずっと見ているうちに、じわじわ、いいな~と
思いました。
こんな時、言葉を知らないでどう表現してよいか
困るのですが・・・
林さんはフレスコ画に使う青い絵の具を、この木に
選んでくれました。
一枚の板が、林さんの作品が加わり、時間も空間も
広がったような。
その板は、もうすでに持っていたその広がりを
林さんの作品が、そっと教えてくれたような。
これが建具になって、外の空間とあわさった時、きっと
私たちを、色々なところへ連れて行ってくれますね。
少し話が飛びますが、以前、簾戸に関する俳句を募集したことがあって、
そこで、「結婚式をしたところが、海辺の簾戸がある旅館で、簾戸を見ると思いだす」
という俳句がありました。
そんな風に、建具は、時空もこえて。
小さい頃、ドアの向こうはアフリカ!と妄想して遊んだように。
建具の向こうが裏なのか表なのか。
「建具の向こう」に、それぞれの人が、それぞれの何かを感じる。
そんな建具の新たな可能性を感じた日でした。
