2017年 02月 08日
<第27回> 「茶室建具と普通の建具の違いとは?」
2月のワークショップのテーマは茶室建具でした。 前日まで徹夜で茶室について調べ、資料を作ったのですが、 社長が途中から全然違う話を始めて、資料の出番はなく・・・ 残念でしただ、いい話でした! そこでの話を少し紹介します。 「茶室建具というと、特別なイメージがありますが、そんなことはなく 茶室には障子もあり襖があり板戸がありますが、住宅にも障子があり 襖があり板戸があります。」 「建築の方は詳しくないのですが、茶室は、そんなに大きな建物ではありません。 そこに普通の住宅の建具を持っていったらバランスが悪いですね。 その繊細さにあった建具、あえて茶室建具というならそんな建具の事を言うのだと思います。」 「部材の寸法が1mm違うと、イメージが全く変わってきます。 1mmを大事に考えると、その場にしっくりした建具ができるかと思います。」 「建具を考えるとき、本当は原寸が理想です。私は1/10で書いていますが、 CADは使えないので、ドラフターで書いています。」 (手書き派の参加者の方がいて、社長と意気投合しまていました。) 「すべて一律で考えずに、背の高さや茶室の雰囲気で調整していくと良いと思います。 」 何度も何度も現場に行って、そこで感覚を身につけるしかないのだと痛感しました。 |
茶室の鴨居ミゾについて 以前、住宅の建具の厚さは鴨居や敷居のミゾで決まるという 話を紹介しました。 普通の住宅は、溝が21mm島が12mmで建具の厚さが30mm。 それに対して茶室は、溝が15mm島が12mmで建具の厚さが24mm。 または、溝が15mmで島が9mmで建具の厚さが21mmとする事が 多いです。 現場の職人さんたちは尺貫法で呼び 溝15mm・島12mmを4/5(よんごう)(4分と5分) 溝15mm・島9mmを3/5(さんごう)(3分と5分) といいます。 |