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本襖⑩ ハケの種類

べた張りの作業をしている時、ハケについて沢山


教えてもらいました。 






べた張りの、つきなでる作業をするハケを、


 『打刷毛(うちはけ)』 


下の写真の黒い毛のもの。


シュロの毛でできていて、触ると硬いです。

本襖⑩ ハケの種類_f0375580_17090292.jpg





前の白っぽいものは、『撫刷毛(なではけ)』


羊毛でできていて、とても柔らかい。 







毛の種類は、 シュロ、羊毛の他に、鹿、馬があるそうです。




相馬表具屋さんが面白い話を教えてくれました。


馬の毛のハケのことを、熊毛と書いてあるそうです。




熊の毛ではないのになぜ?




昔、馬のことを駒といって、それがいつのまにかクマに


なって、馬毛のハケを熊毛とカタログに書くようになった


そうです。








ハケの形についても教えてもらいました。



写真の角が丸まっているのが、 『京ハケ』


三角になっているのが、『江戸ハケ』  


だそうです。









正吾君が作業いるとき、後ろから他の仕事をして


見ていないのに、お父さんの相馬さんが、


『おい、ノリが濃いんじゃないか?』  と言っていて


びっくりしました。





見ていないのに、何故わかるんですか?


と聞いたら、 『ハケの音』  でわかるのだそうです。




すごいですね! 






by takahashi-tategu | 2012-12-12 10:37 | 職人の仕事 | Comments(0)