2012年 12月 12日
本襖⑩ ハケの種類
べた張りの作業をしている時、ハケについて沢山
教えてもらいました。
べた張りの、つきなでる作業をするハケを、
『打刷毛(うちはけ)』
下の写真の黒い毛のもの。
前の白っぽいものは、『撫刷毛(なではけ)』
羊毛でできていて、とても柔らかい。
毛の種類は、 シュロ、羊毛の他に、鹿、馬があるそうです。
相馬表具屋さんが面白い話を教えてくれました。
馬の毛のハケのことを、熊毛と書いてあるそうです。
熊の毛ではないのになぜ?
昔、馬のことを駒といって、それがいつのまにかクマに
なって、馬毛のハケを熊毛とカタログに書くようになった
そうです。
ハケの形についても教えてもらいました。
写真の角が丸まっているのが、 『京ハケ』
三角になっているのが、『江戸ハケ』
だそうです。
正吾君が作業いるとき、後ろから他の仕事をして
見ていないのに、お父さんの相馬さんが、
『おい、ノリが濃いんじゃないか?』 と言っていて
びっくりしました。
見ていないのに、何故わかるんですか?
と聞いたら、 『ハケの音』 でわかるのだそうです。
すごいですね!